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このサイトはみやぎ型ゼロエネルギー住宅環境設計マニュアル発刊にあたり、より多くの施工者への周知を目的として、当マニュアルの「第1章 宮城県におけるゼロエネルギー住宅」の内容を記載しています。

断熱工法に対応した仕様による計算例、設備構成事例、施工事例についての詳細は「ダウンロード」よりPDFを取得してご利用下さい。

はじめに

 地球温暖化対策に関する「パリ協定」が2016年11月4日に発効した。この協定は2100年における2℃未満の気温上昇の抑制につながる大幅な排出削減実現に向けて、各国が2020年以降の新しい温暖化対策の枠組みに取り組もうというものである。わが国では2030年において2013年度比で民生部門の温暖化効果ガスを39.8%(全体で26%)削減するという目標案が地球温暖化対策推進本部で2015年7月17日に了承されており、住宅分野においても低炭素対策と創エネを加速化させる必要がある。低炭素社会に向けた住まいと住まい方の推進に関する工程表では、2020年までに新築住宅について段階的に省エネ基準への適合を義務化すること、同じ年には、標準的な新築住宅でZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)とすること、2030年には新築住宅の平均でZEHを実現することが目標として定められた。

 これらの動きを背景として、宮城県におけるゼロエネルギー住宅の建設を推進するために、国土交通省住宅建築技術高度化・展開推進事業の一環として、任意団体「住まいと環境東北フォーラム」と一般社団法人宮城県建築士事務所協会は、宮城県地域型復興住宅推進協議会の協力を得て、みやぎ型ゼロエネルギー住宅環境設計マニュアルをまとめた。また、編集にあっては、関連する多くの団体、企業、個人の協力を得た。ここに感謝の意を表する次第である。

 みやぎ型ゼロエネルギー住宅の実現のためには、施主の理解、情報共有、技術的な裏付けに関する情報提供などが必要であり、このマニュアルが、そのための参考に供することを期待する。

住まいと環境 東北フォーラム
理事長 吉野 博
(東北大学総長特命教授)